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株式会社セック(東京都渋谷区)は、KDDI株式会社(東京都千代田区)様と協業で、2007年夏のau新サービス「災害時ナビ」「EZガイドマップ」における共通プラットフォーム「地図ビューアー」を開発しました。
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「災害時ナビ」
提供:KDDI
地図:昭文社/調製:アジア航測 |
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「EZガイドマップ」
提供:KDDI
Powered by SEC |
1. EZガイドマップとは
「EZガイドマップ」は2007年6月より発売されたauの新端末向けにサービス提供が開始されました。同サービスは、auのユーザ様が、各種コンテンツプロバイダ様が提供する様々な地理情報/地図コンテンツをダウンロードして持ち歩き、好きなときに好きな場所で好きなだけ閲覧できるというものです。携帯電話上で提供されていた従来の地図サービスは、サービス提供業者が用意する専用のアプリケーション及び専用の地図を利用するものか、あるいは、Webブラウザにて地図を画像配信する形式のものか、のいずれかでした。前者は特定用途に限定したサービスとなってしまい、コンテンツプロバイダ様が持つ様々なコンテンツとの連携ができませんでした。また、後者は地図をズーム・スクロールするたびに地図画像の再取得のための通信が発生してしまうなどインタラクティブ性に欠点がありました。「EZガイドマップ」サービスのプラットフォームである「地図ビューアー」では、地図のスクロール・ズームといった操作だけでなく、
・GPS測位した自己位置の地図上への投影、軌跡(あしあと)の保存機能
・太陽の方角表示と地図の回転機能
・周辺スポットの詳細情報の閲覧
・地図表示テーマ(レイヤセット)の切り替え機能
など、高いインタラクティブ性を持つ上、
・Webブラウザからインターネットコンテンツへの誘導
・従来の位置情報サービスとの連携
・電話発信
が可能なため、新たな情報ポータルとしても期待されています。また、あらかじめ地図コンテンツをダウンロードしておくスタイルは、サービスを利用する際に通信を必要としないため、山や海などの通信網の外側、災害が発生した際の通信輻輳時といった場面にも利用シーンを広げています。現在、グルメなどのタウン情報やつり、山登りといったレジャー向けコンテンツが提供されています。
2. 新しい技術の採用
Standalone GPS
いつでもどこでもすきなときに地図を閲覧できる、というコンセプトを実現する上で重要となるのが、「圏外」での利用シーンでした。「EZガイドマップ」コンテンツをあらかじめ携帯電話にダウンロードしておくことで、従来スクロールやズームで発生していた新たな地図データ取得のための通信は排除することができました。一方、リアルタイムに地図上に自己位置をマッピングする場合、従来の基地局支援によるGPS測位方式だけでは「圏外」での利用ができませんでした。そこで「地図ビューアー」では、従来の基地局支援を受けるGPS測位方式(MS-BASED、MS-ASSISTED)に加え、今回新たに携帯端末に搭載された「Standalone GPS」機能をユーザーシーンに応じて利用しています。「Standalone GPS」機能を利用することで、携帯電話は基地局の支援を受けることなく、GPS衛星との通信から自律的に自己位置を算出することが可能となりました。携帯電話でのGPS測位が通信環境のない場所で利用できるようになったことから、山岳や海上といった圏外地域、
通信インフラが機能していない災害地域までにも、活躍の場面を拡げることができるようになりました。(災害時にユーザの位置と避難場所が確認できる「災害時ナビ」がauの2007年夏モデルから標準搭載されるようになりました。)
圏外でも利用可能
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避難所マップ
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帰宅支援マップ
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「山と写真ガイド」
提供:ビジネスリンク |
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「災害時ナビ」
提供:KDDI
地図:昭文社/調製:アジア航測 |
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SVG
コンテンツプロバイダ様が共通のプラットフォームでコンテンツ提供を行うためには、共通のコンテンツフォーマットが必要となります。中でもベースとなる地図データは、地図操作時の描画性能に効いてくる重要な要素の一つですが、固有の独自フォーマットとすることは、コンテンツプロバイダ様の参入障壁を高めてしまいます。このため、「EZガイドマップ」では地図データのフォーマットとして、W3C SVG(Scalable Vector Graphics)を採用しています。SVGはWeb技術の標準化団体であるW3Cが策定したベクトル形式のグラフィックフォーマットで、ロイヤリティフリー、オープンスタンダードであるため、コンテンツプロバイダ様がその利用について制限をうけることがないばかりか、XMLであることからテキストエディタなどで簡単に編集できるリーズナブルな仕様となっています。また、ここ数年、各地図会社様のSVG化が進んでいる点も追い風となっています。
当社は、2000年よりKDDI研究所様の委託で、携帯電話上でのSVGの表示技術の研究に参画させて頂きました。当時はKDDI様がBREW採用のための技術検証を開始された時期でもあります。BREWは携帯端末ネイティブな環境であるため、開発、検証に高い柔軟性を発揮しました。特にSVGの描画性能向上において、ビットレベルの細かいチューニングも行うことができました。今回の「地図ビューアー」では、同研究成果であるSVG描画エンジンを元に当社が製品化しました「airSmartG」を搭載しています。
その他
今回の「地図ビューアー」/「EZガイドマップ」では、「airSmartG(SVG)」「Standalone GPS」に加え、XMLデータ高圧縮符号化方式「XEUS」や「地磁気センサー」「SMIL」などの技術も採用しています。また、ユーザ様が普段利用する「電話」「メーラ」「Webブラウザ」「アドレス帳」「データフォルダ」とも連携することで、多様なサービスの提供を可能としています。BREWの開発における高い柔軟性から、これら様々な機能を一つのアプリケーションとして完成させることができました。
3. 雨風を恨んだソフトウェア開発
「地図ビューアー」の開発当初の課題は、多様な利用シーンが考えられるアプリケーションの仕様を策定する必要があった点、及び、新規搭載される「Standalne GPS」の活用でした。
利用シーンにおける様々なアイデアは尽きることがありませんでした。また、「Standalone GPS」技術とタイムリーにひもづく新規性の高いサービスであったことから、その新しい概念の具現化工程に比べ、開発期間は限られたものでした。厳密なリリーススケジュールから逆算される仕様決定リミットまでの戦いは壮絶なもので、新規サービスの創造というモチベーションなくしては実現が困難だったことでしょう。
また、「Standalone GPS」は、従来の「MS-BASED」「MS-ASSISTED」に比べ測位方法に関するノウハウがありませんでしたので、Qualcomm様、KDDI様、携帯電話ベンダ様と協力しながら、実装・評価を進めさせて頂きました。GPS衛星が捕捉できるオープンエアーな環境、通信網圏外での測位データの収集・分析、実装モジュールの試験など、今回ほど雨風を恨んだソフトウェア開発はありませんでした。真冬の試験は、コートとマフラーを着込んだ寒冷地スタイルでワイワイとやりました。
4. 最後に
「EZガイドマップ」では、様々なニーズに応じた地図コンテンツをユーザ様に提供することが可能です。auの2007年夏モデルに搭載されました「地図ビューアー」は、前年度発売された機種の多くでアプリダウンロードが可能となり、現在約50機種の機種でサービスが利用できるようになっています。
目的に合わせて、EZガイドマップで地図をダウンロードして、行き先を決めたら、徒歩であれば「EZナビウォーク」、車であれば「EZ助手席ナビ」がそのまま目的地まで案内してくれます。このように、異なったサービスをシームレスに連携することも実現しました。もう、初めての場所でも迷うことなく到着することができます。
このように、「EZガイドマップ」は、これまでにない新しいタイプのサービスであるため、セックでは、Qualcomm様、KDDI様、コンテンツプロバイダ様と協力し、様々な可能性に挑戦していきたいと考えています。
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「EZナビウォーク」
提供:KDDI
Navigation engine by NAVITIME JAPAN
地図:昭文社/住友電工 |
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※本文内の画像は、KDDI様からご提供して頂きました。
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