携帯電話上でPCファイルを利用することは、おそらく誰もが一度は思うことの一つと言えるかもしれません。ビジネスマンが顧客先で最新の価格表を本社からメールで送ってもらったり、学生が連絡帳などをエクセルファイルなどでシェアしたり、など。しかしながら、それには幾つかの壁があります。まず、携帯電話の処理性能が、PCの高性能で巨大なCPUに比べると低いということです。これは、近年、急速に携帯で利用されるCPUの性能が向上しているとはいえ、やはりその性能の差には、一桁(10倍)規模の差があります。 それから、携帯電話の画面がPCの画面に比べて小さいということがあります。実は、こちらの方が深刻で、これは処理能力と違って、今後どんどんよくなっていくことが期待できません。ある程度以上画面が大きくなれば、それはもう“携帯電話”ではなくなってしまうからです。 また、PCのファイルにはマイクロソフトのオフィスだけでも、ワード、エクセル、パワーポイントなどの種類があり、それ以外にもPDFなどが幅広く使われています。グラフィックのファイルも、JPEG、GIF、PNG、BMPなど様々です。これらのファイルを利用するためにそれぞれアプリケーションを携帯電話に装備するとしたら、大変な数のアプリケーションになってしまいます。かといって、頻繁に利用されるファイル形式が利用できないとなれば、結局のところPCを持ち歩かなければということになってしまいます。 ピクセルのドキュメント・ビューアーは、こうした困難を解決して、携帯電話上でPCファイルを快適に利用することを可能にしています。 その特徴となるのが、ズームやスクロールのスピードです。ピクセルの技術は、携帯電話の持つ性能でも、ソフトウェア上のみで、PCに匹敵する高い性能で、画面描画速度を実現しています。ズーム・スクロールの驚異的な速さがあってこそ、携帯の小さな画面という制約の中でもそれを感じさせずに、ユーザーは大きな文書の見たい箇所を瞬時に閲覧できるようになります。このズーム・スクロールが遅くなると、ユーザーはこうした操作を行わなくなるどころか、こうした機能自体を使わなくなってしまいます。この点ピクセル・ドキュメントビューアーは、ユーザーが楽しくなるくらいに快適で高速なズーム・スクロールの性能を実現しています。 この超高速なズームとスクロールは、ピクセルがソフトウェアの開発を始める段階で、PCのソフトウェアの概念ではなく、携帯やPDAといったモバイル端末に特化して抜本的にテクノロジーのデザイン及び開発を行ったことにあります。PCでは、ズームやスクロールは、さほど頻繁に行う操作でないため、あまり重要視されず、その性能もあまり速くありません。ところが、小さな画面が当たり前なモバイル携帯で大きな文書を扱うには、これらの頻繁な操作が必要となります。こうしたバックグラウンドから、携帯上でのピクセル・ドキュメントビューアーのズーム/スクロールの方が、PCと比べて軽快かつ高速に動作することが可能となっています。 またピクセルは、様々なファイルのフォーマットを1つのアプリケーションで扱うために、ドキュメントエージェントというアーキテクチャーを導入しています。個々のドキュメント・フォーマットの属性をそれぞれの小さなドキュメントエージェントに集約し、それ以外のアプリケーションに必要な機能とは独立させています。例えば、ワード用、エクセル用、PDF用などといったドキュメントエージェントが存在します。この小さなドキュメントエージェントだけを入れ替えたり、追加したりするだけで、新しいファイル形式や将来的なバージョンアップに簡単に対応できるようになっています。これにより、多くの種類のドキュメント・フォーマットに対応する場合にも、アプリケーションひとつで対応できますし、特定のメーカー独自のフォーマットにも対応が可能です。 こうした優れた特性に加え、アウトラインフォント、アンチエイリアシングといった高度な描画技術をサポートしているため、ピクセル・ドキュメントビューアーは多くのデバイスメーカー様、通信業社様の支持をいただき、日本国内では、モバイル端末上でのPCファイルの閲覧におけるデファクト・スタンダードに近い地位を確保しています。 今回のBREW プラットフォームにおいては、非常に高性能な環境及びバラエティ豊かな各種機能が提供されていることにより、KDDI様から発売しているW31CA(カシオ計算機製)、またW32H(日立製作所製)では、他にはない高い性能およびユーザビリティを実現できました。 また、環境が統一されているBREWのプラットフォームでは、新しいOEMメーカーへの展開もスピーディーに対応できることも大きなメリットです。ならびにピクセル社の製品ラインアップである、フォトビューア、フルブラウザー、ビデオコデック技術、UIとコンテンツを融合した形のCUIなどの数多くのピクセル・プラットフォーム・ソリューションを、BREW Extensionとして提供することにより、OEMメーカーを初めとして、アプリケーションベンダー、コンテンツプロバイダーにより魅力的な製品を開発する際に利用いただけるような、より大きなビジネスの展開を計画しております。今後ともご期待ください。